労働組合入門

2009年11月16日 12:35

会社

労働組合法にのっとって行動するとは、どういうことなのでしょうか?
労働組合とは何なのでしょうか?
労働組合と一緒に交渉したら不利益はあるのでしょうか?
以下、労働組合法をみながら確認していきます。

(目的)

第1条 この法律は、労働者が使用者との交渉において対等の立場に立つことを促進することにより労働者の地位を向上させること、労働者がその労働条件について交渉するために自ら代表者を選出することその他の団体行動を行うために自主的に労働組合を組織し、団結することを擁護すること並びに使用者と労働者との関係を規制する労働協約を締結するための団体交渉をすること及びその手続を助成することを目的とする。

⇒つまり、労働者と使用者との間にある圧倒的な格差をなんとか等しくするための法律です。使用者が好き勝手に労働者の労働条件を決めたり、解雇したりをできないようにするため、たった一人で交渉するのではなくて、みんなで交渉・コミュニケーション(「集団的労使交渉」)ができる権利などを保障しています。

(労働組合)
第2条 この法律で「労働組合」とは、労働者が主体となつて自主的に労働条件の維持改善その他経済的地位の向上を図ることを主たる目的として組織する団体又はその連合団体をいう。

(労働者)
第3条 この法律で「労働者」とは、職業の種類を問わず、賃金、給料その他これに準ずる収入によつて生活する者をいう。

⇒使用者から給料もらってたら、労働組合法上の労働者です。そんな労働者は、障害の有無、ジェンダー、セクシャリティ、国籍、雇用形態に関係なく、一緒に集まることができます。(逆に、働いて給料をもらっていなかったら労働者ではなくて…、ここが限界です。口頭でも労働契約は発生しますし、働いて給料をもらう見込みがあっても労働者です)

(交渉権限)
第6条 労働組合の代表者又は労働組合の委任を受けた者は、労働組合又は組合員のために使用者又はその団体と労働協約の締結その他の事項に関して交渉する権限を有する。

⇒当事者のそばに組合の人がついて一緒に交渉できます。どうしてもしんどいときは組合だけが会社と交渉することもあります。ただ、組合はお金もうけが目的ではなくて、サービスを提供する企業などとも違います。お互いに助け合い、職場の労働条件を改善していくのが主な目的です。様々な理由でやむなく金銭解決になることもありますが…。なるべく当事者と一緒に問題を解決していくことに意味があると思います。

(損害賠償)
第8条 使用者は、同盟罷業その他の争議行為であつて正当なものによつて損害を受けたことの故をもつて、労働組合又はその組合員に対し賠償を請求することができない。

⇒たとえば、突然に組合が「話し合いしましょう!」と会社をたずねて、「営業妨害だ!損害賠償請求するぞ」と会社から言われても、正当な争議には損害賠償請求はできません。あと、「民事不介入」なので、警察を呼ばれたとしても、警察は「お互いで話し合いをしてください」と言って帰っていきます。

(不当労働行為)
第7条 使用者は、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
1.労働者が労働組合の組合員であること、労働組合に加入し、若しくはこれを結成しようとしたこと若しくは労働組合の正当な行為をしたことの故をもつて、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること又は労働者が労働組合に加入せず、若しくは労働組合から脱退することを雇用条件とすること。(略)
2.使用者が雇用する労働者の代表者と団体交渉をすることを正当な理由がなくて拒むこと。
3.労働者が労働組合を結成し、若しくは運営することを支配し、若しくはこれに介入すること、又は労働組合の運営のための経費の支払につき経理上の援助を与えること。(略)
4.労働者が労働委員会に対し使用者がこの条の規定に違反した旨の申立てをしたこと若しくは中央労働委員会に対し第27条の12第1項の規定による命令に対する再審査の申立てをしたこと又は労働委員会がこれらの申立てに係る調査若しくは審問をし、若しくは当事者に和解を勧め、若しくは労働関係調整法(昭和21年法律第25号)による労働争議の調整をする場合に労働者が証拠を提示し、若しくは発言をしたことを理由として、その労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱いをすること。

⇒会社は、労働組合に加入したからといって労働者に不利益になることをやったり、団体交渉を理由なく拒否したり、労働組合に介入したり、とにかく交渉したからといって労働者に不利益を行ってはいけない、ということが定められています。


会社がこれらの法律を破った場合には、「第5章 罰 則」で定められた罰を受けることになります。

団交申入れ!(11月15日)

2009年11月16日 10:49

11月15日(日)13時に阪神武庫川団地前駅で集合。いつものように熊野の郷に向けて歩き始めました。
途中にあった交番にたちより「これから団体交渉の申入れにいってきます」と挨拶。熊野の郷支配人が通報するといつもこの交番の人たちがやってきます。あちらもご苦労様ですといった感じで、もうすっかり顔なじみです。

温泉
(熊野の郷外観)

15分ほど歩くと、解雇事件を引き起こした現場、熊野の郷が見えてきます。あいかわらず立派な感じですね。建物に入る前に横断幕の準備。

横断幕1
(横断幕その1)

横断幕2
(横断幕その2)

お客さんの邪魔にならないように壁に並んで、受付の真正面に整列。

整列

店長がはじめに私たちに対応しました。「支配人を呼んでください」とお願いして、すぐに支配人を呼んでもらいました。

支配人が出てきてから、申入書の説明をしました。まず、京都新聞の記事をわたして、メディアでも取り上げられたこと、京都府労委に救済申立をしたことを報告。申入書の中身も説明しました。そこから前回の私たちの要求を会社にどのように伝えたかを確認しようとすると、

支配人「お引き取りください」「お話はできません」「お客様の迷惑です」

以下のやり取りでは、支配人は一貫してクレーム対応と同じような言動や態度でした。

組合「それならお客さんの迷惑にならないように、どこか会議室のようなところで少しだけ話をしましょう」
支配人「そんなものはありません」
組合「なぜその程度のことも話してくれないんですか?」
支配人「代理人をとおしてください」
組合「私たちは繰り返し書面で当事者間の話し合いを求めていて、前回の申入れでも積極的な解決のために支配人が『話し合いの意思』を会社と代理人に示してくださいとお願いをしました。そのお答えをうかがいたいだけです」
支配人「私に決定権はありません。お引取り下さい」
組合「決定しなくてはいけないようなことを尋ねているのではありません。支配人が会社にどのように伝えたかということを伺っているだけです」
支配人「組合が団体交渉を求めているということはお伝えしました」
組合「支配人…そうではなくて…、私たちが求めていたのは、解雇とセクハラを行った当事者であるあなたが、まずこの問題に向き合って、自分で解決の意思をもって、話し合いをするように会社を説得してくださいということなんです。解決するのは当事者のあなたなんです」
支配人「営業がありますのでお引取りください」
組合「営業のほうが、支配人が解雇した尾崎さんの雇用問題よりも重要だということですか?」
支配人「そうは言っていません」
組合「支配人、問題に向き合ってください。お願いします」

というやり取りをして、帰りました。最後に阪神武庫川団地前駅でビラまき。

さて、代理人である御堂筋法律事務所は、回答書の中で「貴組合は、(略)違法行為をすることにより、実力で当社にその要求を認めさせようとしているとしか考えられません」と述べています。私たちは、団体交渉を求めて、労働組合法にのっとった団体行動を行っています。私たちの要求は「とりあえず話し合いに応じてください」ということです。「違法行為」を積み重ねているのは、労働組合法第7条2項違反(不当労働行為)を繰り返しているキナンです。御堂筋法律事務所は違法行為をするようにと会社を誘導するのをやめてください。

神戸新聞(11月14日)

2009年11月14日 22:58

闘争中


「トランスジェンダーで解雇不当」 救済申し立て
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/0002515069.shtml

性別の認識が生まれつきの性別と異なる「トランスジェンダー」(TG)が、就職差別の解決へ動き始めた。社会の偏見に不況が拍車をかけ、TGの人らの就労が厳しさを増す中、戸籍は男性でも「女性に近い」という西宮市の尾崎日菜子さん(28)が13日、「安心して働きたい」と京都府労働委員会に労働争議の救済を申し立てた。

 TGは、性同一性障害や、男女にとらわれない性を自認する人ら、生来の性別に違和感を持つ人々を差す。

 「性同一性障害を抱える人々が、普通に暮らせる社会をめざす会」の2006年調査では、「特に困っていること」に53・51%が「就業・雇用」を挙げた。「多くは派遣で働くが、不況で派遣切りに遭った会員も多い」と代表の女性は話す。

 派遣で働いていた神戸市の男性(54)は昨年5月、女性を自認していることを告白し、仕事を辞めざるを得なくなった。その後、ハローワークに相談し、女性の姿で数十社に職を求めたが、不況や高齢も重なり面接にも進めなかった。11月で雇用保険は切れ「生活保護に頼るしかない」と嘆く。

 男性に生まれ、女性に近い外見で生活する尾崎さんもこれまで、戸籍上の性別が会社に知られないように、社会保険に入らなくて済むアルバイトで働いてきた。だが、性別のことを告白するといじめに遭うなどし、半年ほどしか続かなかった。

 今年6月、温泉施設の募集広告を見て応募。広告に出ていた「個人事業主」としての委託契約は社会保険に入らなくて済み、好都合だったという。「男女という区別に違和感がある」と履歴書の性別は空白で提出したが、研修中に戸籍上の「男性」を確認され、「これ以上の研修は難しい」と告げられた。

 尾崎さんは労働組合に相談。施設側と雇用契約があったと主張して団体交渉を求め、京都府労委に救済を申し立てた。施設側は「コメントできない」としている。

 尾崎さんは「過去も性別も隠さず、評価される仕事に就きたい」と訴えている。(高田康夫)

和歌山放送(11月14日)

2009年11月14日 22:57

契約打ち切りで和歌山県内の会社に団交を求める
http://www.wbs.co.jp/news.html?p=6765

生まれつきの性別に違和感を持つ「トランスジェンダー」を理由に労働契約を打ち切られ、組合の団交にも応じないのは不当労働行為だとして、契約を打ち切られた元従業員の所属する労働組合が、京都府の労働委員会に救済を申し立てたことが、きょう(14日)までに分かりました。


申し立てをしたのは、京都市の関西非正規等労働組合です。申立書によりますと、和歌山県内に本社を持つ会社が経営する、兵庫県内のスーパー銭湯で、今年7月に面接を受け採用された兵庫県西宮市の尾崎日菜子さん(28才)が、研修期間中に上司へ「男性」の表示がある保険証を見せたところ、その後、就業打ち切りを通告されました。通告の際、店側は「あなたのような異分子は許容できない」などと発言したということです。尾崎さんによりますと、尾崎さんは生来の性別は男ですが、手術で女性に近い外見になり、戸籍上の名前も「日菜子」に変更しました。しかし尾崎さんは、性別を区別することに違和感を感じるとして、戸籍上は男性のままにしているということです。解雇の撤回などを要求する組合に対して、会社側は団体交渉にいったん応じたものの、追加交渉には応じていません。共同通信の電話取材に対して、会社側は「コメントできない」としています。

スポーツニッポン(11月13日)

2009年11月14日 09:43

「トランスジェンダーの28歳 契約打ち切りで団交求める」
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20091113145.html
 生まれつきの性別に違和感を持つ「トランスジェンダー」を理由に労働契約を打ち切られ、労働組合の団体交渉にも応じないのは不当労働行為だとして、契約を打ち切られた兵庫県西宮市の尾崎日菜子さん(28)所属の労組が13日、京都府労働委員会に救済を申し立てた。
 申し立てたのは京都市南区の関西非正規等労働組合。申立書によると、尾崎さんは7月、和歌山県新宮市の会社「キナン」が経営する西宮市のスーパー銭湯で面接を受け研修を始めたが、上司に「男性」の表示がある保険証を見せた後、就業打ち切りを通告された。店側は「あなたのような異分子を許容できない」などと発言したという。
 尾崎さんによると、生来の性別は男だが、手術で女性に近い外見になり、戸籍上の名前も変更。性別を区別することに違和感を感じるとして、戸籍上は男性のままにしている。
 解雇撤回などを要求する組合に対し、同社は団体交渉にいったん応じたが、追加交渉には応じていない。電話取材に対し、キナンは「コメントできない」としている。